· 

【自然素材】壁にタピオカ障子におこめ?


家づくりのこだわりポイントの一つでもある、自然素材。

無垢の木材や珪藻土、漆喰、布クロスなど様々な種類があります。

 

 

今回はこの自然素材についてのお話です。

といっても、今回の主役は無垢材や珪藻土ではなく、これらを施工するときに使うのりや混ぜ物など。

 

 

なかなか注目されにくいですが、せっかく自然素材を使って家づくりをするならこだわりたい部分でもあります。

 

のりや混ぜ物の中には、食べ物を使って作られたものがあるというのをご存じでしょうか。

障子ののりにお米が使われていたように、壁紙ののりにタピオカが使われていたりするのです。

 

 

縁の下の力持ちであるこれらの材料について、どんなところで使われているのか、

自然素材を使う上でのポイントを交えつつ解説します。


こんにちは!

快適暮らし研究室 室長の深野木 託です。

 

 

 

 

新型コロナウイルス感染防止のための休業要請を受け、風雅匠房の紫原モデルハウスも現在は休業中。

 

この休業を利用して、モデルハウスの庭にある畑に野菜の苗を植えました。

今年植えたのはゴーヤやオクラ、トマト、ナス、ショウガなど。

去年初めてジンジャーエールを作ったのですが、これが思いのほかおいしかったので、

今年はショウガ作りからチャレンジです()

 

 

収穫や調理などもまた少しご紹介できたらと思います。

 

 

 

どれも何を作ろうか迷ってしまうぐらい、いろいろな料理に使われる野菜ですが・・・

実はモデルハウスにも、自然素材としてある「食べ物」が使われているところがあります。

 

一体どこにどんな食べ物が使われているのか、自然素材を使う上でのポイントを交えつつお話ししたいと思います。

 

 

 

 

 

●昔から家に使われていた食べ物

 

家に食べ物が使われていると聞くとギョッとされる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、昔から一般的に行われていることでもあります。

 

 

昔話「舌切り雀」を思い出してみてください。

おばあさんが作っていたのりを、雀が食べてしまって・・・というあれです。

おばあさんが作っていたのりは、お米を使って作ったものです。

物語中では洗濯のりとして使われていましたが、他にも色々な用途で使われていました。

その一つが、障子ののりです。

 

舌切り雀でおばあさんがのりを作っていたように大工さんも昔はのりを手作りしていたそうです。

 

 

家からは離れますが、幼稚園などで工作に使っているのりもとうもろこしなどのデンプンだけでできたものです。

 

 

 

さすがにのりを手作りということは少なくなりましたが、今でも自然素材にこだわった家にはいろいろなところに食べ物が使われています。

 

 

 

 

 

●壁もタピってる

 

何度目かのブームを迎えたタピオカ。

下火になってきた感じもありますが、タピるなんて言葉が生まれたりもしましたね。

 

 

そんなタピオカですが、なんと壁紙用ののりにも使われています。

 

風雅匠房では壁紙の接着のりに、昔ながらの「デンプンのり」を使っています。

このデンプンの原料として使用しているのが、小麦やコーンスターチ、そしてタピオカです。

 

タピオカはキャッサバという芋から作られたデンプンなので、小麦やコーンスターチと同じようにのりの原料として使うことができるのです。

 

 

 

新築の家に入ったときに感じる、いわゆる「新築の匂い」。

実はあの匂いは、シックハウス症候群の原因にもなる化学物質の臭いなのですが・・・その臭いの元の一つが、壁紙の接着剤です。

 

せっかく壁紙にこだわって「布クロス」や「珪藻土の壁紙」を選んだのに、接着剤から嫌な臭いがするというのもなんだか嫌な話です。

どうせこだわるなら、接着剤も忘れずにチェックしたいですね。

 

 

 

 

 

「にがり」で珪藻土を固める?

 

最近塗り壁材としてよく使われるようになった珪藻土。

漆喰よりも湿気を吸いやすく施工も簡単なので人気が高まっています。

 

珪藻土を塗り壁材として使用する場合、珪藻土単体ではいくら水を混ぜても固まらないので結合材と呼ばれる混ぜ物が必要になります。

 

結合材に使われる素材にはいろいろなものがありますが・・・その1つに「にがり」があります。

お豆腐を固めるあれです。

ただし先程ののりのように、にがりだけしか使わないということはできないので、歯の詰め物としても使われるマグネシアなど人体に悪影響の無いものをいくつか混ぜて結合材を作ります。

 

接着剤と違い、珪藻土と混ざって表面にそのまま出てくる物なので、子どもが舐めてしまっても安心のものを使ってあげたいですね。

 

 

 

結合材に使われる素材はいろいろあると言いましたが、中には珪藻土の臭いや湿気を吸う特徴を打ち消してしまうものもあります。

 

珪藻土には顕微鏡で見ないと分からないぐらいの穴がたくさん空いていて、そのおかげで湿気や臭いを吸うことができます。

ところがもし結合材に樹脂を使ってしまうと、この穴を塞いでしまうため臭いや湿気を吸いにくくなってしまうのです。

 

珪藻土を使うときには、珪藻土がどのくらい含まれているか、結合材に何が使われているかを確認することが重要です。

 

 

 

 

 

壁紙にも食べ物は使われている

 

ここまで接着剤や結合材などを紹介してきましたが、壁紙にも食べ物を使っている物があります。

 

珪藻土のように細かい穴がたくさん空いていて臭いや湿気を吸ってくれる、ある物を使った壁紙なのですが・・・なんだと思いますか?

 

 

正解は、「卵の殻」を使った壁紙です。

食べ物と言っていたのに卵の殻というのは少しいじわるだったかもしれませんね()

 

 

卵の殻には、中の雛が呼吸できるように細かい穴がたくさん空いているので、珪藻土のように臭いや湿気を吸ってくれるのです。

壁紙だけでなく、タイルにも卵の殻を使用した物があります。

 

 

 

 

 

適材適所で素材は決める

 

今回紹介したように、いろいろな工夫をしながら、ときには意外な物も使いながら家は建てられています。

 

技術の発展と共に作り出された新しい素材を使えば、簡単に安く仕上げることができるのに、あえてこうした素材をおすすめするのは、なによりも安心だからです。

 

しかし、バランスも大切。

シックハウス症候群の原因になるようなものもある一方、新しい素材にももちろん安心で安全な素材はたくさんあります。

全てを自然素材にこだわって建てようとすれば安心ではありますが、価格も上がってしまいます。

 

 

どこに何を使うかを見極めながら、家族が安心して暮らせる家づくりを私たちも日々考えています。


書いた人

宅地建物取引士・2級FP技能士・暮らし省エネマイスター・趣味料理

深野木 託

実家の断熱リフォームに感動し、大学院で住宅の快適性を専門に建築環境工学を学ぶ。全国の実住宅で温熱環境の実測調査などを行った。

学生時代クリスマスには毎年こった料理を作って1人で楽しんでいた。